- 趣味で使うにはランニングコストが高く感じる…
- 安くて品質はそこそこなフィラメントを知りたい
- 3Dプリンタメーカー以外のフィラメントがあるの?
3Dプリンタ沼にハマった筆者にとって、フィラメント費用は重大な問題だと考えています。
筆者にとっての3Dプリンタは、はじめは個人的な趣味でした。それでも2020年の3Dプリンタ総稼働時間は、1,000時間を越えました。そして、2021年は3Dプリンタおかわり(Ender-3 Pro追加購入)で、更にその上をいく1,500時間を超えました。成果物はInstagramで公開したものだけでも、200個を超えました。

これぞ、3Dプリンタ沼!


当然、ランニングコストは馬鹿になりません。そんな筆者は少なくとも30種類以上のフィラメントを使用して、コストと品質の良い製品を模索し続けました。その結果、初心者やホビーユーザーにお奨めできるコスパが良くて品質の良いフィラメントを見つけました。
この記事では、趣味目的で3Dプリンタを利用するビギナーユーザーの皆様にオススメのフィラメントをご紹介します。
フィラメントの条件
プロはどうか知りませんが、筆者みたいな趣味目的の3Dプリンタユーザーが欲しいフィラメントの条件は次の3つだと思います。
- 安い
- 印刷後が悪くない
- トラブらない
特に条件1は重要ですね。ランニングコストが高いとツラい、ホントにツラい。
高価だと長くは続かなくなりますよ、そりゃ。
あと、焦げやすいとかなく、印刷前のフィラメント通りに印刷できれば良いので 条件2はそこそこであれば良いかなと考えています。
もちろんモデラーさんのように表面のキレイさ優先だとするなら、そもそも光造形式3Dプリンタを使うべきでしょうからね。
条件3もそれなりに必要です。トラブルばっかりだと、ホントに萎えますからね…
ノズルがバンバン詰まったり、印刷物が焦げてしまったりすると、ガックリしてしまいます。
ちなみに、筆者が使用している3Dプリンタはこちらです。


3Dプリンタ自体の精度は高いのです!だからこそ、あとはフィラメント!重要なんです!
そんなわけで、先に挙げた条件を兼ね備えたフィラメントを探して試しまくった結果、ついに現時点で最良なフィラメントに出会いました。
PLAフィラメントでRepRapperファンになった
最初は安さに惹かれて購入したのがこちらでした。


正直言って、安かろう悪かろうを覚悟の上でした。恐らく中国メーカーということでしたし。
こちらで印刷して出来上がった成果物はこちら。






あれ?安い割に結構いい感じだな、というのが最初の印象でした。
そのまま何個かモデルを印刷してみましたが、失敗することなくドンドン印刷できます。
しかも、印刷した結果が思っていたより綺麗。
これ、いいぞ!?
レイヤー 0.15mmでの印刷でも十分な品質で印刷できました。
先の印刷物のうちでは、ダストボックスなんかは0.3mmとかなり粗く作ったんですが、十分な品質でした。妻が日常的に使えています。
このフィラメントはいいんじゃない?ということで、更に年末のAmazonセールで安くなっていた次のフィラメントを追加購入しました。




ちょっと色がシルクということで使い所がないなぁ…なんて思ってサクッと印刷しましたが、そんな懸念はアッサリと払拭され、キレイで使いやすく印刷できました。


こちらは使っているヘッドホンのためのハンガーですが、特別な設定をすることなく一発でした。
とりわけ RepRapper のPLAフィラメントは、比較的低い温度で印刷できて糸引きが少ないのが良いなと感じています。
ちなみに、筆者がPrusa i3 MK3Sで印刷する場合の設定は、以下の通りです。
ノズル温度 | 190℃ |
ベッド温度 | 60℃ |
速度 | 45m/s |
ちなみに、上で示した速度は外周などの基準となる速度です。
愛用の PrusaSlicer のプリセットの速度設定を変更せずに、ばんばん印刷できています。
また、積層ピッチはどれを選んでも特に変わることなく、同じようにキレイに印刷できました。
そんなわけで、筆者の日々のPLA印刷においては、同社のフィラメントにかなりの信頼をおくようになりました。
次はABSフィラメントだ!
よっしゃ!次はもっと頑丈なものを作るためにはABSだ!ということで、手に入れたのがこちら。


パッケージは、同社共通の白いキレイなデザインですね。色合いがカワイイ感じ。


パッケージを開けてみると、次のように真空パックのフィラメントとノズル詰まり時に使う針、問題があったら連絡してねというカードです。


梱包物がいずれも丁寧な感じで、好感度が高いんですよね。
よくある怪しげな中国メーカーのようなな「レビューを良い感じに書いてくれ」みたいな、ゴリ押し的な感じはありません。
個人的には、けっこうノズルを詰まらせてしまうことがあって、ノズル針が付いてくるのは有り難いところです。何本針が折れても安心。
パッケージの真空パックを開けて、フィラメントを確認するとこんな感じです。
必ずしもビシッと揃った巻ではないですが、特に絡まったことはありません。
また、フィラメント内に異物はなくてキレイです。Amazonのレビューで「異物が含まれていた」みたいなコメントがありましたが、少なくとも4巻目に到達した筆者の場合は、そんな品質不安はありませんでした。
とはいえ、巻がもう少しキレイになると嬉しいなぁと思いますが、コストを考えると仕方が無いかなと思うところです。
そんなわけで印刷した結果がこちらです。


ABSフィラメントでも、すごくキレイに印刷できました。バッチリ!
もう一つ、ついでに印刷してみました。


縦長かつ接地面少ないけど、問題無し!キレイ!
ちなみに、Prusa i3 MK3Sでの印刷設定はこんな感じでした。意外にノズル温度低め。
ノズル温度 | 220℃ |
ベッド温度 | 90℃ |
速度 | 45m/s |
ちなみに、ベッド温度は90℃以下だと反ったので注意です。ABSですしね。


こうなってくるともうこのメーカーのファンです。
惜しむらくはメーカーホームページは日本語非対応です。
だから、直販で買うのはちょっとハードルが高いですよね。
ただ、探してみるとAmazonでは、このメーカーは色んな種類のフィラメントを発売しています。
例えば、こちらの高強度PLAなんてフィラメントも販売してますね。


こちらも使えると楽しげなので、試してみたいですよね。
例えば、ネジとか力がかかるものを作っても大丈夫かな、とかね。
他にもPETGやPLA+なんてフィラメントもありますから、興味をそそられるところです。
コストが安くて、良質なフィラメントが手に入るなら、個人ユースでも夢が広がりますよね。
もちろん業務利用となると話は別かも知れませんが、そこは筆者にはわかりません。あしからず。
まとめ
利用しているPrusa i3 MK3S を利用していたこともあって、PETGに関しては Prusament の品質が最高だと今でも思っています。
だがしかし、PLA / ABSに関しては RepRapperのコストパフォーマンスは最高 だなと感じています。
3Dプリンタの課題にはフィラメントのランニングコストがありますから、試作を繰り返すだけなら絶対に安価なフィラメントで行いたい所です。
そう考えると、お使いの3Dプリンタの印刷に今回紹介したフィラメントが合うかどうか、一度は試しておくことには価値があると思います。
この記事を読んでいただいた1人でも多くの個人ユーザーの皆様が、楽しい3Dプリンタライフを送れることを願っております。


ITエンジニア歴18年の3Dプリンタブロガー。
3Dプリンタで作った物をSNS投稿するのが趣味。自らが便利だなと感じたことは、誰かにシェアせずにはいられない性格。このサイトに掲載した情報が少しでもお役に立てば幸い。 ええ(English OK)